高杉の失くしてしまった片目について考える。
あれは俺の舌で愛撫されるのが好きだったし、少し優しくしてあげるだけで、いつも真っ赤になって泣いていた。俺はあれを愛していたし、向こうも俺を愛していただろう。だからとても甘くて可愛くて本当は本当に食べてしまいたいくらいだった。
独り占めしたいと思った事はない。あれは元々高杉のもので、高杉の中に嵌っていてこそ価値があって、意味もあって、哀しくなる程の美しさとかが其処にはあったから。でもそれは片目だけに限った話じゃない。高杉の黒髪も、高杉の爪先も、俺には全部大事だった。つまり俺の愛は高杉を形成るもの全てに注がれていたのだけれど、当の高杉はそんな感情を未だに理解しないままでいる。俺が好きだったのは「め」そのものだと思っている。そんなわけないのに、ほんとばか。
恐らく、その勘違いの為に、高杉は泣いたのだろう。
片目を失った時、高杉は「すまねぇ、」と呟いた。
どうして謝るのか、その時の俺には検討もつかなかったけれど、血の涙を零して、高杉は俺の目を見ようとはしなかった。
そこにはもう美しい左眼は無かった。
俺の愛した左眼は無かった。
でも、そんなこと、俺はどうでも良かったんだ。
お前がいてくれたら良かった。
ただそれだけで良かった。
お前から零れ落ちた左眼なんかに、もう興味は無かったんだから。
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ねえ、わかって。全部俺を、わかってよ。
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この攘夷熱どうすれば…!ふんっ!ふんっ!もっふー!うおお!ポケモンやるかー!
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