【偏愛】
(銀時×高杉+万斉)高杉は不要だと言ったがそういうわけにもいかぬと詰め寄れば
「駄々を捏ねやがって」という台詞の後に「好きにしろ」ときた。
万斉がうんともすんとも答えない内に一人歩き出した彼は、
駄々を捏ねているのはどちらなのかという反論は許さないようだ。
やれやれ、と肩を竦めて、万斉は彼を追った。
万斉には高杉を護衛する任務がある。
例え高杉が万斉という護衛を必要にしないくらい強くたって、
形式的でも何でも組織の上に立つ者が一人で散策など持ってぬ他である。
せめてもの譲歩として、彼の後ろに付き従うのではなく
忍のように身を潜めて物陰からこそこそと追尾するわけで、
今が夜中で良かったと万斉は思うのだ。
昼間にこそこそなんてするのは骨がいる。夜ならば隠密は比較的安易だ。
しかし、高杉が護衛を拒むのには大きな理由があった。
(高杉は一言も言わなかったが、万斉がソレを気取らない筈が無い)
それは今宵の相手との逢瀬は二人きりが良いというなんとも健気で
気味が悪いとしか言いようの無い乙女的思考から生まれたもので、
或いは万斉がその相手に心を奪われすぎるのを防ぐためという
どちらにせよやはり乙女な恋心みたいなものから生まれたとしか思えない
非常に気まずい心地なのだが、とどのつまり高杉は可憐にも浮かれているのだ。
今夜の相手は白い夜叉。
おそらく、坂田銀時との逢瀬が待っているのだろう。
逢瀬、などという感傷を伴う名詞ではお互いに呼び合わないだろうが、
万斉にとってそれは間違いなく逢瀬であり、二人は恋仲であった。
つまり第三者である万斉は、邪魔者以外の何者でもない。
高杉が護衛を拒むのも当然の流れなのだろうが、任務は任務なので、そこはどうしようもない。
目線の先の高杉の身体が路地裏に滑り込むのを見ながら、
万斉は再びやれやれ、と肩を竦めるのだった。
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長くなりそう(当社比)なので、次回のお題に続けます。
というかもう書き終わっちゃいるんですけども、
次でも終わらなくてまさかの三部作に…大した話じゃないのにー!
次回は銀高の逢引をじっと観察する万斉という謎な構図がテーマです。
で、最近ハルヒやら別ジャンルの話題だらけ?で申し訳ないですけれど、
エンドレスエイトについて前監督が謝罪してたとは知らなかったでござんす。
二話が限界って、まぁ多分その通りですよね。私は二話で飽きましたから。笑
一度目は「えっ解決しなかった…!」というびっくり感があり、
二度目は「おいおいまたダメなのかよ…!」というびっくり感があり、
三回目くらいで解決してくれたらすごく嬉しかったように思います。
そんな熱烈ファンじゃない上に二回目以降を見てないような
一般市民の妥当な意見だと思うんですけどコレ、どうやろ!?
近況報告@バッカーノ!アニメを見始めました。
暇じゃないのに暇だからという言い訳を心の中でしてね。現在4話まで。
小野坂が楽しそうすぎて無性に可愛いぜぇ、ミリア!次回予告が面白い!
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