銀高&高銀アンソロジーで書かせて貰った殺し屋銀さんのボツ部分。
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「これが約束の報酬だ」
そう言って、男は分厚い札束を取り出す。
銀時はその札束を無感情に受け取り、懐に仕舞うと同時に銃を構えた。
「……え?」
銃口を向けられた男は、突然の出来事に戸惑っているように見えた。
きっと戸惑う以外の行動を知らなかったのだろう。
それは、地下室に住むネズミのように可愛い。
「お前なにを、」
「可哀相だね」
銀時は冷徹な眼をしたまま、男の眉間に銃口を押し当てた。
「醜いのは、可哀相」
ズドン!
言葉と同時に発した銃声。
それは人の頭を簡単に吹っ飛ばす事の出来る音だ。
「あんたが殺せと言った人は、死ぬ前に妻と子供の心配をしていたよ。彼らも殺すのかって、それだけはやめてくれって。だから俺が、標的はお前だけだって答えたら安心して笑ってた。……あんたに出来るかい」
そんな情愛、今まで見たこともなかった。
僕には出来ないその生き方が、なぜかとても羨ましかったなんて。
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ピクシブとツイッターに食われた一年になってしまったなど…
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