指と指の隙間からみえる世界を美しいと言っていた折原臨也は
竜ヶ峰帝人の手でその視線から指を剥がされ腕をとられ足を奪われ
全ての世界から切り離されてしまった。
電線が切れてしまったようにだらりと垂れた両足で見る小さな部屋は
ああ確かに俺にお似合いだろうかと折原臨也は思う。
まるでお人形にでもなったような気分だ。反吐が出る。
「君は本当にこんな俺が欲しかったのかい」と吐き出す声は誰にも届かない。
竜ヶ峰帝人は平日のほとんどを学校で過ごしていた。
彼は学生だ。今はこの部屋にいない存在だ。
健全を装い人の良さそうな笑顔を浮かべ欺瞞に満ちた人格の高校生だ。
折原臨也という男の両足を傷つけて浮かべた笑顔は本人も無自覚だろう。
心底慌てているという声を出しながら彼は嬉しそうに笑っていた。
その恐ろしい光景を見たのは折原臨也だけだ。
ああ恐ろしい。あの恐ろしい少年の住む恐ろしい部屋の隅っこで
俺は健気にも彼の帰宅を待ち彼から与えられる全てを受け入れる。
何故なのかと問われれば、そうされることしか許されていないからだ。
おかしいな。俺はこんなにヤワな人間じゃないはずなのにおかしい。
涙が出そうになるのを堪えて自分の身体を抱きしめる。
そうして俺は人間の美しさをようやっと見せて貰うことが出来るのだ。
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監禁臨也さん!相変わらずそういうのが好きで…HAHAHA
現在、10月のスパークに向けて原稿中です!
スカイハイ×バーナビーの学生パロディ本と
虎徹×バーナビー中心の兎受本と、
イワン×バーナビーのほのぼのギャグエロ合同誌を予定しています。
ウワアアア、三冊ってお前!
がんばるね…ってすごい生温かい視線を向けられている最中ですが頑張ります。
あと、今までの帝臨コピー本やアンソロ原稿などの再録本も
一度諦めたのですが、待ってますというお言葉もいただたいたので
来年になってしまうかと思いますが検討したいと思ってます…!
っていうともう描かないみたいになるんですけど、帝臨描きますよ!w
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