大好きな貴方へ、お手紙を書くのは初めてですね。
なんだか、小学生に戻ったような気持ちです。
きっと貴方はそんな気味の悪い小学生はいないという言葉で私を
詰るのでしょうけれど、私にだって子供時代はあったんですよ。
意外だと思ってくれるなら、今度卒業アルバムをお見せしましょう。
さて、今日は何の日だか、きっと察しがついているでしょうが、
自分のことに疎い貴方の事だから、まだ気が付いていないかも知れません。
ヒントは、獅子座です。
あなたにピッタリですよね。
王者の風格たる厳然とした振る舞いは、獅子と呼ぶに相応しい。
雄雄しくて、気高くて、或いは力の象徴ですらある……
だとすれば、私は王の前に傅く数多の一兵に過ぎないでしょう。
それでも貴方が私の姿を見てくれるように、剣の腕は毎日磨き続けますから、
たまには褒めてくださいね。これでも、連日のように裁判は勝ち続きなんです。
そうだ、今度二人で祝杯でもあげましょうか。ご馳走しますよ。
高杉さんが今日一日を幸せな気持ちで過ごせるように、
また、これからの日々も苦しむ事のないように、祈っています。
警察沙汰や強面ばかりの真選組の皆さんに厄介になるような事態になれば、
いつでも私を呼んでください。
有罪を無罪にしてあげるのが、私からのプレゼントということで。
それでは。
長ったらしい坂田銀時弁護士からのファンシーレター。